低成長・低金利時代に突入し、金融サービス業界は今、AI、ブロックチェーンなどのデジタル技術という新たな挑戦と機会に直面しています。
新技術を駆使した異業種プレーヤーの台頭、サイバーやパンデミックなどの地球規模の混乱とリスクは、既存の金融事業の前提を大きく変え、自らの事業における戦略的優位性をどのように見い出すか、という問いを投げかけているのです。
グローバルなプロフェッショナル・サービスにおいて唯一の大規模な戦略コンサルティング部門であるStrategy&は、現実解を目指した戦略策定、および実行のプランニングと構築支援までを支援できる唯一無二の戦略ファームとして、世界中の金融サービス事業者にサービスを提供しています。
金融業界の大型再編の流れの中、クライアントはこれまでの枠組みを超えた大きな事業再編を余儀なくされていました。
Strategy&とPwCの合同チームは、グローバル金融機関と国内金融機関の合弁事業の戦略と実行プランの策定を支援し、ライセンスの取得を含む事業体の立ち上げ、個々の組織やプロセスの再構築、従業員のスキル向上と意識改革などを両社のトップマネジメントと密に協議し、同時に現場の問題点を1つ1つ解決しながら、長期にわたりクライアントを支援してきました。Strategy&のグローバルネットワークを生かした戦略策定機能とPwCの現場に入り込んでのきめ細かい実行支援を通じ、クライアントは国内金融業界の競争の構図を塗り替える大きな事業を軌道に乗せることができました。
新たな金融サービスを提供するデジタル企業が台頭する中、クライアントの最大の課題は次世代の法人向けデジタルサービスの競争力強化でした。Strategy&とPwC Japanグループは共同チームを組成し、クライアントのデジタルプラットフォームの基本コンセプト、具体的なサービス案、インフラ構築や外部パートナー候補を抽出し、中期的に目指す姿を具体化する支援を行いました。
クライアントとともに、社内外の多くのステークホルダーも巻き込んでの合意形成を行った後、数カ月にわたって具体策のプランニング、デザイン思考を取り入れたサービスの具体化、早期のサービスローンチを実現しました。
Strategy&の持つ戦略策定・実行支援機能とPwCが持つソリューション開発・提供機能を融合させ、クライアントに対する大きな価値提供につなぐ結果となりました。
クライアントは、競争の激しい金融業界の中で、次の成長領域への投資に注力すべく、コスト競争力強化と抜本的な資源再配分を実現させる必要がありました。
Strategy&は国内外で多くの実績があるFit For Growth（成長のための最適化）のアプローチをもとに、クライアント企業における戦略上最優先すべきケイパビリティ（組織の能力、強みの源泉となる機能など）を経営陣との度重なる協議を経て特定しました。また、当該ケイパビリティを構成する人材スキル、インフラ、プロセスなどの仕組みを強化する前提で、競争力向上に寄与しないケイパビリティは徹底的に効率化するためのプランを構築しました。
相応の時間をかけ、社内のステークホルダーを説得し、着実にプランを実行に移した結果として、クライアントは全社のコストの2割以上を削減し、かつ、注力分野への投資を大幅に増加させることに成功しました。
クライアントは、デジタル時代に対応した新たな成長モデルを模索しており、経営陣、従業員、投資家も含めた関係者、および社会全般に対してどのような存在価値を発揮し、具体的にどのような姿を目指していくのかを明確にしていく必要がありました。
Strategy&はPwC JapanグループのExperience Centerにおいて、全経営メンバーを対象にPwCの提供するBxT（Business - Experience - Technologyを融合させた創発メソッド）を用いた複数回のワークセッションを行いました。
その結果、単なる標語ではない、経営陣1人1人にとって思い入れのある言葉で紡いだ全社ビジョンが完成し、経営陣から全従業員向けにメッセージを発信するとともに、当該ビジョンを浸透させるための新たな事業プランの具体化にも取り組み、クライアントは次の成長に向けての基盤を確実に作ることに成功しました。
